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システム・球の動き

ダブルレールシステム

システムのことをまとめてほしい、と言われたので、いくつかシステムをこのブログでもまとめていきたいと思っています。まず、比較的問題の少ない(?)ダブルレールのシステムから。

手球は白で、3クッションさせて赤と黄色に当てます。

ちなみに何度か書いていますが、スリークッションのルールとしては、手球をついて、2つの的球に当てる、2つめの的球に当たる前に3回以上クッションに入っているというのがルールです。上図では、右をヒネって、右の短クッション、上の長クッション、右の短クッションで赤と黄色の真ん中あたりに当てるのがダブルレールの狙いですね。(ちなみにダブルレールとダブルクッションというのがありたまに勘違いされている方がいますが、それは別の機会に)

このダブルレールの狙い方ですが、こんな感じ。

スタート位置の数字+狙う位置の数字 を足して、そこに真横のいっぱいで狙います。このテーブルは15となっていますが、テーブルやワックスの効き具合によって14だったり17だったりします。

今回はスタート位置が手球の位置で5、狙う位置が的球の位置で10(実際には9くらい?)なので、手球を14か15くらいのところを狙います。ちなみにクッションのヘリでなくて、ポイントをつかいます。

ということは以下の配置の場合はどうでしょうか?手球は白。

スタート位置が6くらい、狙い位置が4くらいなので、合計して10になります。

ちなみに手球がこの位置ならばあまりきにしませんが、赤に対して厚い球の場合はひねりが増える感じになる(的球にあたった後に、手球の速度に比べてスピンが増えることになる)ので、もうちょっと下側に落とすか、気持ちひねりを抑える必要があります。

とりあえず今回は典型的なダブルレールのシステムということで。

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Yumeタップ検証の目的と分かったこと

実は、Yumeタップの検証で試したかったことは、Yumeタップ自身がどのくらい使えるのかということでなくて、

1.タップによって全く同じ撞点を撞いた時にどのくらいヒネリ量が変わりうるのか?(もしくは変わらないのか?)

2.もしヒネリ量が減るとしたら、その分撞点限界が広がったりしないのか?

ということでした。結果としては、1についてはYumeHとビクトリーHの比較で5-10%程度のヒネリ量の差があり、ヒネリ量は減るにしても撞点限界は変わらない、というのが現状の答えです。

「そんなの調べなくても分かるよ」という方もたくさんいらっしゃると思いますが、そういった方はこのブログの対象読者ではないということで..

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ビクトリーSとYume H比較

前回書いた記事

の続きですが、動画は上にアップしました。あんまりおもしろくないかもしれませんが、一応40000fpsくらいでのインパクト時の変形の差とかが見えるかもしれません。

また、タップ自体の性能差は前回の記事に詳細があります。あと一つだけ試していなかったのが、Yume Hは撞点の限界がVictory Sよりも広いのか狭いのか同じくらいなのか、ということですが、結果的には同じくらいです。ただ、これは前回も書いた気がしますが、チョークを毎回めちゃくちゃ丁寧に塗ったらという前提で、ささっと軽く塗ってしまうと、だいぶミスキューが目立ちます。おそらく撞点限界がVictorySよりも10%くらい撞点限界が狭いです。ただ、ちゃんと丁寧に何度も何度も塗ればほぼ同じ撞点限界です(ただ、回転のノリが少なめなので、その点を考慮すると…)

え?じゃあ、Yumeタップの良い点は?と聞かれると、同じようについた時にパワーがある(より転がる)こと(VictorySとの比較だけど..)かな..

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インパクトの時間は、キューの速度によって変わるのか?

という課題があったので、撮影してみました。ちなみに一般的にはキューの速度によって変わらずインパクトの時間はほぼ1ms(=1/1000秒)というもの。実際に40413fpsでの撮影で、目視でインパクト時間を計測してみました。ちなみに最近、このブログはハイスピードカメラ(二種類)と、機械での実験ブログになりつつありますね。今回もそんな感じ。

すると、キューの速度を3.4m/sから6.4m/sまで4種類の速度でみたところ、3.4m/sの時は1ms、それ以外は8.8msのように見えました。ちなみにこの計測は、手球の中心とタップの中心が約15mm離れている(結構ヒネッてる)時にやってます。

で、この動画は意外と面白いと個人的には思ってます。理由はこういった動画をこれまで見たことないから!タップやシャフトの挙動がよくわかります(もうちょっとアップで撮れるかな…)

で、ここまではいいんですが、面白いのがこの動画の2ショット目のタップの挙動です。インパクトの直後に少しキューが弾かれたように見えます。「もしかして手球の赤点!?」と思いつつも、チョークの塗り方の問題だった可能性もあります。最近、自分の中ではミスキューの時に手球のいく方向が大きく3種類あるように見えるというのが気になるポイントでしたが、それは自分の中ではある程度の仮説(と暫定の答え)ができていて満足しているのですが、今度はこのタップのズレの謎を解明していきたいです。

(その前に、同様に少しづつ端をついた時のタップの挙動とか、タップの種類に応じてのタップの挙動の変化とかがだなー)

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ミスキュー限界(の写真イメージ)

こんなYoutube動画(スーパースロー)を上げていたら、海外の方から、これミスキュー限界じゃない?、みたいなコメントをいただきました。ただ、自分の英語力がめちゃ怪しいので要点つかめているのか…というわけで想定されるミスキュー限界を書いてみました。Miscue Limitとかいたライン(スペルミス…)、が普通にチョーク付けたらまずミスキューしなというラインです。ちなみにタップ(=シャフト)の中心と手球の中心が19mmのラインです。

赤線がシャフト、青線がシャフトの中心のイメージです。もちろんシャフトによる可能性がありますし(ただ、このラインならほぼだいじょうぶ)、タップも普通のタップでないといけません(あと、キュー速度も普通の範囲内)

このあたりのミスキューについては近々撮影をしたいと思ってます。

 

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同じショットスピード同じ撞点で、距離ごとの引ける量

なんとなく多くの方が、同じように撞いたら、

手球から的球までの距離+引ける量=一定

という直感を持っていると思います。正確かは分からないけど、およそ正しそう、と。じゃあ、実際どうなんでしょう?

もちろん、ショットスピードが上がってきたら、手球がジャンプするので多少これは正確ではなさそうですけど。

というわけで、くそ重いホームテーブルで測ってみました。ショットスピードはややハードショットくらい、キュー角度はたしか4.5度、結構下です。機械を使てるので人が撞いてるよりもバラつきが圧倒的に少ないですよー。

ただ、面倒だったので試行回数1回^^;; すごーくニーズがあれば追試験もしますが、ほぼ傾向が分かったし、自分の直観とあうのでとりあえず予定は無し。

的球との距離 840mm, 740mm, 640mm で、引けた量が 290mm, 420mm, 570mm。

距離+引けた量を足すと1130mm,1160mm, 1210mmですね。

結論としては、ほぼ予想通りだけど、遠い距離は少し引ける量が減る、といったところ。これ。たぶんほとんどの人の直観とあうんじゃないでしょうか。また、これそこそこ手球が跳ねてるタイプのショットだったので、おそらく実際にはもうちょっと遠くでのサチる(思ったよりも引けない)量は、増えたりしそうです。撞き方によりますが!

 

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謎のズレ量が大きいとき

前回書いた、手球の大きさによるズレの差の検証の時に1つだけズレ(トビ)が大きいショットがあったので、動画にしてみました。5ショットがほぼ3.5度だったのに、1ショットだけ異様にズレが大きかったです。

手球の中心とタップの中心のズレが14.7mmとあまり大きくないので(しかもこれはキャロムの球なので、ポケットの球でいう14mm以下くらい)、こういった状況になるのが想定外でした。というのは、おそらくこの2つのショットの差はチョークの付け方の差(←これだと思ってる)か、それに加えてタップの積層の接着面のあたりでインパクトをしたことのどちらかと思っていますが、そういった事象はもっと端に近い撞点でしか発生しないと思ってました。

以前、某タップで、こういった(18や19mmでなくもっと内側の)ショットでトビが大きくなってしまう現象が発生してましたが、もしかすると積層タップあるあるなのかもしれません。1度の差はでかいよなー。

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手球の大きさによるズレの違い

Revoを使っていると、スリークッションもRevoで撞きますよね…って、全然最近撞いませんが。では、ポケットの球とスリーの球でズレはどう変わるんでしょうか?ちなみにスリークッションの手球の方が少し大きくて重いです。

ズレの変わるというのは、例えばタップの中心と手球の中心のズレが15mmとして、どっちがズレが大きいかということです。

まず、実験前に考えてみました。理論的にはスリーの球の方がズレが少なそうですが、体感としてはスリーの球の方が少しズレが大きそうです。ただ、実際の体感(主観)と客観が大いに異なるというのはスポーツあるあるですよね。

というわけで測ってみました。

ポケット用とキャロム用の球でズレが変わるかを調べてみました。14.7mmのオフセットでキャロムの球のズレは平均3.5度、ポケットの球のズレは平均3.6度。平均の球の回転量は(回転/m)がキャロムが5.4 r/m 、ポケットが6.2 r/m

平均だとあまり変わってないように見えますが、動画を見るとだいぶキャロムの球の方がズレが少なく見えます。また、手球の回転量はキャロムの球の方が真ん中に近いところを撞いているので、だいぶ回転数が少ないです。

 

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ブレイクマットによるズレの差

テフロンのブレイクマットを敷いた時の横のズレ(トビ)の差を測ったところ、結構な差があると思い込んでました。

たしか昔計測した記憶が…

と、とあるところで話していたのですが、記憶が定かでないことが判明したので、計測してみました。単位は度

テフロンシートなし
2.71, 2.67, 2.60, 2.75, 2.99
平均 2.74

テフロンシートあり
2.74, 3.12, 3.12, 2.79, 2.80
平均 2.91

ちなみにラシャですが、実験場所の7フィート台(かなり重いラシャ)での実験となります。サララシャと普通のラシャの比較は今後の課題ということで。

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トビの計測(やや本格版)

ようやくトビの計測の精度がそこそこ上がってきたので、いくつか検証をしています。まず、Lucasiのバット(LC-2002かな?)にバンテージ12.9mm Zan2 Mのタップ、12.5Rで、キューレベル4.5度(タップの中心の高さ23.5mm)で、タップのオフセット(タップの中心と手球の中心の間の距離)を替えた時のトビの量です。ショットスピードは微妙に異なりますが、オフセットが10mmの時に24km/hとなる速度です。

トビを上に書いてるのは、ミスキューです。18mmのオフセットだと100%、17.4mmのオフセットだと半分ミスキューです。

ついでに同じキューで、オフセット10mmの時の速度を24km/hと16km/hの時のトビの量です。実際にはカーブ分の補正をしていないのでショットの瞬間(カーブを無視)で同じトビになると思います。(上の時とは別日に行っており、また、上よりも遠くの場所でトビを測っているのでカーブの影響もあり、少しトビの計測結果が違っているのかも。このあたりはまだ精度足りないかな、むう…検証環境の精度を高めて固定しないと)

ただ、以前から気になっていたショット速度に応じてトビが変わるのか、については自分の中では明確な答えがでたということになります(あ、ちなみにスローでよく見るとやっぱりカーブはそこそこ影響する)